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[ 1F ] ABOUT DOWN JACKET

みなさん、こんにちは。
前回のニット編はいかがでしたか。
定番アイテムとは言え意外と知らないこともあったのではないでしょうか。
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今回は冬の定番アイテムのダウンジャケットをピックアップしました。

はじめに、ダウンジャケットを発明したのは誰かご存じでしょうか。
私と同年代の古着カルチャーを通って来た方には簡単な問題ですが、
今年10月に日本撤退を発表し話題となったアメリカのカジュアルブランド【Eddie Bauer】です。
ファウンダーのEddie Bauer氏が真冬に趣味の一つである釣りに出かけた時、
凍死寸前の低体温症になった事がきっかけとなりダウンジャケットが誕生しました。
※いつの世も自分の生活(趣味含み)を快適にするために新しいものが誕生するのですね。

つづいて、なぜダウンジャケットは暖かいのでしょうか。
ここで知っておきたいポイントはダウンが暖かい訳では無いことです。
充填物であるダウンにより空気が含まれる空間を作っていることが暖かさのポイント。
熱伝導率の低い空気の層が断熱材となり体温を逃がしにくくし、
外気温の影響も受けにくい特性が暖かさの理由なのです。
※emulationというブランドでは空気を入れてダウンと同等の防寒性を持つアウターを開発しています。
空気という最もエコな素材を活用したサステイナブルダウンです。
今店頭にあるダウンも近い未来には少数派になってしまうのかもしれませんね。

ちょっと脱線いたしましたが、暖かいダウンジャケットを選ぶにはどうしたら良いのでしょうか。
一般的に指標となるのがフィルパワー(fp)というダウン特有の数値です。
羽毛1オンス(28.4g)当たりのふくらみ度合いを立法インチ(2.54cm立方)で示した数値。
例えば、600フィルパワーは1オンスの羽毛が600立方インチの体積にふくらんでいることを表し、
数値が大きいほど良質なダウンとされています。

【一般的な指標】
・低ダウン品 – 500fp以下
・良質ダウン – 600~700fp
・高品質ダウン – 700fp以上

羽毛布団のCMで「かさ高」という言葉を使っているのを良く耳にすると思いますが、
「かさ高」とはこのfpが大きいことを分かりやすく表現したものです。

ちなみにダウンジャケットをお持ちの方は品質表示を見て頂くと、
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上の画像の様にダウン90%・フェザー10%というような表示がありませんか。
なぜ、フェザーを混ぜるのかというと、
ご存じの方も多いでしょうがフェザーを混ぜることでダウンを偏りにくくしているのです。
※一般的にはフェザー10%~20%の混率の物がオススメです。

では、店頭のアイテムを使いながら更に説明したいと思います。
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\136,400-
毎シーズンリリースしている国内ダウンブランドとのコラボレーションダウン。
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国内生産しているZANTERの800phのダウンを採用した本格的なスペックに、
roargunsらしいハイブリッドデザインのアウトシェルが最大の特徴。
リラックスしたフィッティングでありながらダウン特有のボリューム感は押さえたモデル。
もちろん、真冬の使用に耐えられるだけの十分なスペック。
フードはフライトジャケットのN2-Bの様にセンタージップで開閉可能なタイプです。
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上の画像は中に使用されているダウンです。
良質なダウンは主にヨーロッパから輸入されますが、
輸送時の余分なホコリを洗浄し匂いがある場合には脱臭の工程もしているので品質も安心。
ダウンジャケットは中のダウンが見えないのでこういった工程がしてあると信頼できますよね。
※ダウンの洗浄や脱臭の工程をする為には工場の規模が大きくなければ出来ません。
国内でここまで出来る工場は数社だけらしいです。

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CAPE HORN
\53,900-
(ブラックもご用意しております。)
イタリア発のダウンブランドのCAPE HORN。
風が強く過酷な環境の南アメリカ最南端のケープホーン岬で着れるスペックのダウンブランド。
イタリアブランドらしいシャープなシルエットにストレスフリーなストレッチ素材のダウンジャケット。
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800fpを採用していますがfp表示ではなく各モデルによって対応気温が表記されているのもユニーク。
紹介したモデルは+5℃~-10℃で快適に着れるタイプ。
都内近郊では充分すぎるスペックのダウンジャケットです。

 ダウンジャケットを選ぶ時の目安ですが。
都内近郊で楽しむ分にはどんなダウンジャケットを選んでも問題ありませんが、
寒いのが苦手な方は昨今のトレンドであるビックシルエットの物は避けて頂いた方がよろしいと思います。
なぜなら、
ダウンジャケットと体の間に余分な空間を作ってしまうと体温が逃げ本来の性能が発揮されないからです。

今回ご紹介したような良質なダウンジャケットであれば、
気温が低いからと言って極端にインナーを着込むのもダウンジャケットの着方としてはNG。
極度の重ね着をしたり、熱伝導率の低いインナーだと本来のポテンシャルが発揮されません。
逆を返すとダウンジャケットのスタイリングをしたいけどは暑すぎてしまう。
そんな方はこれを逆手に取ってスタイリングをするといいと思います。

最後にケアですが、ダウンはホコリやヨゴレが付くと機能が低下するので定期的な洗浄を推奨いたします。
自宅でもケア出来ますが心配な方はクリーニング店にお任せしましょう。
また、ダウンは濡れた状態では断熱効果が発揮されません。
基本的にはアウトシェルには防水か撥水の性能を持ったものが多いのですが、
これに該当しない場合は素材に合った防水スプレーを活用しておくとよいでしょう。

いかがでしたか。
細かい話をしてゆけばとめどないので今回はこの辺で失礼いたします。
今週末もみなさまのご来店を心よりお待ちいたしております。